施設でノロウイルスが広がったら?
コラム
今年も残すところ後2ヶ月となり、新型コロナウイルスの感染はまだまだ終息へと向かいません。更に今年はインフルエンザも流行する可能性もあることから、益々医療や介護の現場に負担がかかるのは間違いありません。しかし、皆様、もう一つの危険なウイルスを忘れてはいないでしょうか。それは≪ノロウイルス≫ですΣ(゚Д゚)
では初めにノロウイルスのおさらいをしていきましょう。
ノロウイルス:①冬場に流行る感染性胃腸炎の一種②手指や食品を介して「経口感染」する。③症状は嘔吐・下痢(水様便)、腹痛④他の感染性腸炎・食中毒と区別できない。⑤感染力がとても強い⑥治療は対症療法(脱水からの対策)
流行の季節:主に10月~2月に集団発生が起きる可能性が高いとされています。
感染経路:人から人にうつる。特にお子様が保育園などから持ってくる場合もよくあります。
ノロウイルスに対する治療薬:現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません!対症療法のみとなります・・・・・
では、どんな対策を行えば良いのか?
①手洗いの実施(食事前・調理前・トイレの後、清拭後、おむつ交換後は手洗いを徹底)
※それらの作業を手袋でしていたとしても実施。
手洗いは新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスの感染防止にもなりますよね。
では、もしノロウイルスが発生したと感じたら?
①疑わしい人の個室管理(集団隔離)
※嘔吐物を処理する介護職員の方は特にお気を付けください。
②感染経路の確認
※潜伏期は48時間で他の家族で嘔吐や下痢がないかの確認をしましょう。
※ご家族に連絡をして、面会を抑えるようにする。
それでもノロウイルスが発生した場合は?
①素早く捨てる!
※便や嘔吐物を処理したものは乾燥すると拡散するので、素早く廃棄する必要があります。
おむつ、ペーパータオル、使用した手袋などはすぐに飛び散らないようにして捨てましょう。
②触れる箇所を消毒する!
※トイレや家具など動かせないものは、食器・トイレ・浴室・ドアノブ・洗面台など手で触れそうな箇所は200ppm(0.02%)以上の次亜塩素酸で消毒しましょう。
③水分をとる!
ノロウイルスの対策は十分な水分補給・栄養補給になります。経口摂取ができない状態であれば点滴を医療機関で行ってもらうのも手段の一つではあります。
④お風呂!
もしお風呂にはいる必要がある場合は家族が入った一番最後に入るようにしましょう。そのうえで、入浴後に浴室を次亜塩素酸消毒する必要があります。(症状消失後4週間くらいまで)
最後に、どのくらいで収まったと判断できるの?
連続で2食通常のごはんが食べられるようになり、食後嘔吐や下痢がなくなれば回復していると見極めることができる状態となります。複数人がいる場合は、1週間新規患者が出ていなければ終息してきているとみることができる。
※症状消失後4週間は便中にウイルスがいる可能性が高いので注意。
皆様、これからの季節は以上を参考に気を付けてお過ごしください!
■厚生労働省:ノロウイルスに関するQ&A■
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